2012年6月20日水曜日

歯磨きでがんリスク3割減 1日2回以上が効果的!

~歯磨きでがんリスク3割減 3800人調査~              2009928   共同通信社配信記事より


1日2回以上歯を磨く人が口の中や食道のがんになる危険性は、1回の人より3割低いとの研究結果を、愛知県がんセンター研究所(名古屋市)がまとめた。全く磨かない人の危険性は、1回の人の1・8倍だった。約3800人を対象とした疫学調査の結果で、歯磨き習慣と発がんの関連を示す報告は国内初という。横浜市で10月1日から開催される日本癌(がん)学会で発表する。

 同研究所疫学予防部の松尾恵太郎(まつお・けいたろう)室長は「口やのどには発がん物質とされるアセトアルデヒドを作る細菌がいる。歯磨きで細菌や発がん物質が洗い流されるので、少なくとも朝と夜に磨けば、がん予防に役立つ」と話している。

 同センターを受診した人の中から、口の中やのどなどの頭頸部(けいぶ)がんと食道がんの患者計961人と、がんでない2883人に、歯磨きや喫煙、飲酒などの習慣を聞いた。年齢は20~79歳で平均は61歳。解析した結果、2回以上磨く人は1回の人に比べ、がんになる危険性が約29%低く、全く磨かない人の危険性は2回以上磨く人の2・5倍だった。喫煙や飲酒をする人だけの解析でも同様の結果で、歯磨き習慣がないことが、ほかの危険因子と関係なく、独立したがんの危険因子であることを強く示すものだという。     (共同通信配信 原文のまま記載) 

【アセトアルデヒドとは・・・】 アルコールの一種で、酒に含まれるエタノール(エチルアルコール)を酸化させることで発生する。人体に有害な物質で、酒を飲んだ後に体内で生成されると二日酔いの原因となる。発がん性が指摘されており、長期間にわたって飲酒を続けることで口腔(こうくう)、咽頭(いんとう)、食道、膵臓(すいぞう)などにガンが発生するリスクが高くなるとされる。新築住宅などにみられるシックハウス症候群には、建築材料に含まれたアセトアルデヒドが原因となるケースもあるといわれている。 

◎この研究結果はあくまでも、一研究所による疫学調査の研究結果です。今後、多数の研究施設・研究者らによる総合的な研究が必要である、と考えられます。21世紀の医療は、“再生医療をはじめとする遺伝子研究”と“疾患調査に基づく疫学研究”から新しい医療が開拓される、といわれてきましたが、本研究は日本国内で初の“歯磨きと発癌性”の関連性を示した貴重な研究といえます(ブロガー記)

 
歯磨きにはプラーク(歯垢)を取り除く効果だけでなく、むし歯予防効果・歯周病予防効果があります。また、ステイン(歯の着色汚れ)を落とし、口臭を防ぐ効果もあります。近い将来、口の中やのどなどの頭頸部(けいぶ)がんと食道がん予防に歯磨きの効果に含まれるようになるのかもしれません。

口や歯への関心が、あなたの健康で快適な生活をささえてくれます。 



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